こんにちは。ファンファングリッシュ代表の山本みほ(ミミ先生)です。

2019年4月12日に東京大学の入学式がありました。そこでジェンダー研究の第一人者で同大学名誉教授の

上野千鶴子さんが祝辞を述べられました。 

その内容に私もとても共鳴したのでここでご紹介したいと思います。↓

2019年東京大学での上野千鶴子氏の祝辞

以下、抜粋です。↓

あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。
恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。
そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください。

これからあなた方を待っているのは、正解のない問いに満ちた世界です。

大学で学ぶ価値とは、すでにある知を身につけることではなく、これまで誰も見たことのない知を生み出すための知を身に付けることだと、わたしは確信しています。
知を生み出す知を、メタ知識といいます。そのメタ知識を学生に身につけてもらうことこそが、大学の使命です。」

なんとも愛に満ちた祝辞だろうと私は心が熱くなりました。

私たちは才能を競争に使い、世界の中で自分が良い位置を保つために頑張って勉強してきました。

それが今までの日本だったんだろうと思います。

でもそういった男性的な価値観の世界はもはや限界が来ているのではないでしょうか。

才能を自分だけのために使うことでトップをとれる、でもトップは孤独なものです。

頑張った結果、孤独を感じる。それが私たちの魂のもとめる方向性なのでしょうか?

 

違うと思うのです。 本当は幸せに安全な気持ちで過ごしたい。それが私たちの魂の本音、無意識の本音なのではないかと思うのです。

子供たちはそれに気づいている。だから競争を強いる世界にそっぽを向けたくなるんだろうと思うのです。

大人はついつい「競争で勝つこと」はすべての人間が持つと言われている

「罪悪感」「劣等感」「無価値観」を解消できる優秀なツールのような気になってしまいます。

「競争で勝つこと」で「罪悪感」「劣等感」「無価値観」を解消できるように思うのですね。

「なぜ人は幸せを感じるのか」を研究したアブラハム・マズローという心理学者は人には6つの欲求があると言っています。

一番下から、

「生存欲求」…死にたくない

「安全欲求」…安全でいたい

「社会的欲求」…他とつながりたい

「尊敬評価(承認)欲求」…人から認められたい

「自己実現欲求」…自分の本性にあったものになりたい

「自己超越欲求」…人間を超えた存在とつながっていきたい(悟りたい)

です。

生存欲求から尊敬評価欲求までは動物も持っている欲求ですが、「自己実現」と「自己超越欲求」は人間独自の物です。

私たちはこの欲求を満たすことで「幸せ」だと感じます。

「無価値観」や「劣等感」「罪悪感」といった欠乏を埋めるために私たちは才能を持とうとしても、

競争して他を貶めることでこの欲求の中の「人とつながりたい(愛されたい)」欲求を満たすことができません。

ではどうするか。

上野千鶴子氏がおっしゃるように「才能を、恵まれないひとのためにシェアする」ことこそ、

自分の欲求を満たすことに繋がるのです。幸せに生きることに繋がるのですね。

そしてファンファンイングリッシュもまた、ただの「英語だけを教える場」にはなりたくないのです。

英語教育を通じて積極的に人と向き合っていくための知を身に着ける場にしたい。

「メタ知識」(知を生み出す知)を身に着ける場にしたいと考えています。

具体的には「それは何?」という質問をもっと生徒様から引き出して、

自分の頭で考えさせる場にしたいと思っているのです。

ファンファンイングリッシュは「魔法学校」です。今の意識の中での「なりたい自分」「やりたいこと」は無意識の欲求とは違うものです。

6名の「魔法使い」が英語教育を通じて生徒様がたが思うままに生きられるように導きたいと考えています。